今年のヨーロッパ勢チャレンジ、これ観るの忘れてた。
というか、今まで観てなくてスミマセン。
本編73分、すごく観やすい。
話も悲壮感が漂うドラマかと思ってたけど、ドラマというかファンタジーというか。
8歳の少女ネリー、彼女がまず可愛らしくて微笑ましい。
彼女の母が、母の母、つまり、ネリーの祖母を亡くして悲しみに暮れながら家の整理を行なっている。
何をしても手につかず、上の空みたいな状態。
そんな時、母が姿を消してしまう。
ネリーが昔、母から聞いた森の中にある祖母の家。
ネリーは森を探索していると、同じ年頃の別の少女に遭遇。雨に濡れて2人で彼女の家へ避難、、、すると、その家は“祖母の家”だった。
そして、出会った女の子、それは“8歳のママ”だった。
悲しみに暮れる母を何とか勇気づけてあげたいと思って子供ながらにそっと寄り添うネリーが本当に可愛らしくて愛おしい。
そんな彼女の優しさと母の悲しみが通じ合い、時空を超えて再び出会う。
ネリーはその“祖母の家”と今の家を行き来するようになり、母と父、そして、祖母の過去と現在に触れていく。
静かなんだけど、そこからくる優しさや、安らぎ、逞しさみたいな雰囲気を感じる。
森の風景も本当に綺麗で観てるこっちも森林浴してるみたいな気になってくる。
そこで起きる奇妙な出会い。
今までのネリーには知る由もない母と祖母。
昔、母や父からそれとなく伝え聞いた遠い記憶の話でしかなかった過去に直接触れる。
母を慰めてる姿、1人で遊んでる姿や、父親の髭剃りを手伝う姿。
“招待されたらな”のやり取りのシーンとかとても素敵な父と子のシーン。
子供とは親にとってかけがえのない存在で、いつの間にか大きくなってて驚く。
そんな少女の成長と、過去の積み重ねが織りなす優しい奇跡の物語。
母とその子供、という関係ならばまず間違いなくその目線では語らうことはできなかったであろうことが、8歳同士だから等身大の遊びや会話でふざけ合いながら通じ合う2人の関係性が本当に睦まじい。
この年頃の頃に同じ年頃の親に遭遇してたら自分は仲良くなれてただろうか、正直に話せるだろうか。
途中からネリーが自ら自分の存在をカミングアウトするのに、それすら信じ合って何かを埋め合うように一緒にいる姿がとても印象的。
ラストシーン、最高に微笑ましい。
※24年3月、映画オススメブログ、始めました。
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