クロスケ

ジョージア、白い橋のカフェで逢いましょう/見上げた空に何が見える?のクロスケのレビュー・感想・評価

1.8
予告編を観た限り、その雰囲気からエリック・ロメールやホン・サンス、ギヨーム・ブラックなどの系譜に連なるスタイルの持ち主かと期待しましたが、水で何倍にも薄めたチューハイをピッチャーで飲まされてるような映画でした。

作り手の創造力の欠如を棚に上げ、観客の想像力を微塵も信頼していないかのような、過剰なナレーションの挿入には辟易しました。(序盤の主人公二人の身に起きる変化のきっかけとなる件とラストシーンにそれは顕著です)

映画を撮る上では、殆ど意味を成さないサッカーに対する異様な執着は笑ってしまうほどだし、カメラワークや編集、視覚効果、音楽等の露骨さには、観てるこちらが恥ずかしくなります。

ジョージアの街の美しさには、それなりに魅了されますが、そんなものは夜中の2時頃にNHKを付ければ、似たような映像がいくらでも見れます。

映画館でこれほどまでに不毛な時間を過ごしたのは久方振りでした。
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