YouKey

アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイドのYouKeyのレビュー・感想・評価

4.0
 まん防前に駆け込み。ベルリン国際映画祭で話題を呼んでいたので観ると決めたはいいが、「恋人はアンドロイド」がこっ恥ずかしいドイツ映画。潜水艦でもなく戦争ものでもなく、もっとこういう『現在のドイツ』をとらえた作品が公開されてほしい。役者、とりわけダン・スティーヴンスが「フリー・ガイ」のライアン・レイノルズを思い出したほど気持ち悪くて上手いが、心象風景の描写も良かった。

 VRならまだしも、AIやアンドロイド、はてはSWに出てきたクローンに対しては生身の人間の都合の良いように生産、プログラミングしておいて、それが制御不能になったらどうするんだどいう点が解決されていないし、人力カットで職を失う人は?プログラミングされていないからと動かなくなったら?と疑問ばかりでどうにも喜べない。ついでに遺伝子操作した挙句に馬鹿な犠牲を払うのが「ジュラシック・パーク」。倫理的に許せず気持ち悪くて嫌いだ。

 この作品も『理想的なパートナー』を探す科学者の女性が3週間ヒューマノイドとお試し生活を送るという話で、前半クスッと笑う部分が多かったのに後半になって甘み少なめでカカオの多いダーク・チョコレートのようで考えこんでしまった。たぶん私の考えすぎ。

 オープン・エンディングなのでどうとでも解釈できるのは救い。パンフレットをご参考に。
YouKey

YouKey