KOUSAKA

イントロダクションのKOUSAKAのレビュー・感想・評価

イントロダクション(2020年製作の映画)
4.2
『逃げた女』で登場した、あの「猫クレーム男」の人が主役やん‼️😆これぞ「ホン・サンスユニバース」の真骨頂‼️

同時公開の『あなたの顔の前に』でも感じたけど、今作でもこれまでのホン・サンス作品には登場しなかったような視点があって、非常に新鮮でした。

『あなたの顔の前に』では、それは「老い」や「死」というテーマでしたが、今作では「悩み迷う若者たち」へのどこか優しい視点というか、暖かい目線を感じさせるところが新しいなと思いました🤔

作中で3回登場する抱擁シーンは、それぞれストーリー上で意味するところは違うものの、何をするにも中途半端な主人公の青年ヨンホに対するホン・サンス自身の「慈愛の心」を感じさせるという点で共通しているように感じました。

行き当たりばったりで中途半端な生き方をしてきたヨンホが、ラストシーンに至る終盤においても「行き当たりばったりで中途半端な」行動をとるわけですが、そんな彼の姿を、どこか若かりし頃の自分自身(何なら、この歳になっても成長していない今の自分自身)の胸の痛みに重ね合わせて、ヨンホに対する「慈愛の心」のようなものが芽生えてきて、いつしか自分もホン・サンス監督と同じ目線になっていたことに気づかされました。

人生なんてカッコ悪いもんやろって、逆説的に勇気をくれるようなあのラストシーンは、何度も何度も見返したいです😭

やはりこれも傑作です。ホン・サンス、最高‼️
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