ちりぽり

やすらぎの森のちりぽりのレビュー・感想・評価

やすらぎの森(2019年製作の映画)
3.8
たぶん退屈なんだろうな、と思いつつ観たけれど、そんなことなかったです。

カナダの森のなかで「いない人」として生きる4人の老人。
各々の人生が徐々に明らかになると、その理由も理解できるようになります。

カナダのケベック州の美しい森。
そこで長いあいだ生活してきた3人の年取った男たちは、各々が犬をパートナーにして、魚やウサギを獲り、薪を燃やしてくらしています。

森の入り口にいる青年がたまに物資を運んでくれたりもしていて、この青年が連れてきた青年の叔母も、一緒に暮らすことになります。

カメラマンの女性が、ある山火事をテーマに取材していて、それに森の老人のひとりが関わってくるのだけれど、その取材シーンが縦糸になって、作品をしっかりとしたものに編み上げています。

驚くようなシーンもあったし、しっとりと魅せるシーンもありました。
この作品のなかでは、老人が美しいです。
若さには到底ないものを持つ老人の美しさを、堂々と提示しています。
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