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ボーはおそれているのtsuyocinemaのレビュー・感想・評価

ボーはおそれている(2023年製作の映画)
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【ボーはおそれている】
とある男の不運の連続を4部構成で描いたホアキン・フェニックス主演のアリ・アスター監督の新作をハピネットファントム・スタジオからの試写会で観てきました。

ストーリー(円環構造なとことか!)や全体を示唆するセリフ(不運でなく罪の意識とか!)、カメラワーク(天地逆転によるスイッチングとか!)、舞台装置、小道具(天井裏とか!)まで完璧に設計されたコントロールフリークな全体構造。
不穏&嫌だ味しかない登場人物たちとグロい暴力。
ドローン的低音に代表される緊迫感あるサウンドデザイン。
母親や家族による支配というテーマ。
アリ・アスターの作家性は滲み出ているのだが、
最初から最後まで「何の何なん???」な苦笑の連続と気まずさに圧倒される!
もうめまい感覚だが、このわけわからなさでぶっ叩かれる感じが映画的な陶酔感あって最高!!
端々読み取りはできるけど、まずは圧倒され、ヤラレて、苦爆笑しちゃえば良いと思います!!

アフタートークでの宇多丸さんが話してたユダヤの母権的な家族の話、アリ・アスターがウェス・アンダーソンとの類似性は否定する話や大島依提亜さんのカイジを参考にした日本版ポスター、フォントとその色調の話も面白かった!
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