うらぬす

ボーはおそれているのうらぬすのレビュー・感想・評価

ボーはおそれている(2023年製作の映画)
4.2
愛を無償のものと見なせなくなったときにもたらされる呪縛と痛みについて、あるいは機能不全に陥った家族関係が植え付けるトラウマについて、悪夢的なイメージを追求し予測不能な展開を詰め込むことに執着しすぎるあまり、かなり不格好なつくりの作品になってしまっている印象。3時間を費やして然るべき題材ではあるかもしれないけど、流石に不必要な遠回りが多いと思う。でも、家族というものの暗い面を見つめ続けたアリ・アスターがその作家性を炸裂させている様を、つい夢中になって観てしまう。普通に面白かった。