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ボーはおそれているのminaminaのレビュー・感想・評価

ボーはおそれている(2023年製作の映画)
4.8
【注意:体調が絶好調な時に見よう!想像をし得ない恐ろしい出来事がこれでもかと彼の元に降り注ぎます。】

『アリアスター監督ッ!一体今回はどんな悪夢に連れて行ってくれるんですかッ!?』と体調を万全な状態にし、初日に鑑賞。やはり物語の吸引力がダイソン、あっという間の3時間。これがシネコンで上映されてる現実がヤバすぎて、何気なく面白そうだな〜とフラッと入った人たちのメンタルを案じてしまう……。体調が良い時に見て体調悪くなって帰宅する、それがアリアスターの醍醐味なのです。どMなのか。

悪夢のような現実は悪夢なのか現実なのか。
境目が分からなくて怖くて気持ち悪くなるこの感じ、夢で見る珍奇なのに妙にリアルでおどろおどろしい悪夢をよく見たり母が強い家庭で育った私にとってはなんとも共感しやすい世界観で、初っ端からボーに感情移入しちゃったもんだから、初めから終わりまでボーみたいにムンク顔で真面目に怖がってしまった。劇場で1人だけ声を出してガハハと爆笑していた隣のおじさんがとても羨ましかった。いいなあ、楽しそうだな。多分一般的にはこっちのがコメディ色強めなのかもだけど共感性が高かったからか、自分的にはミッドサマーの方がまだ笑う余地が残されてた。ミッドサマーでも笑ってないけど。

単純に、3時間身体が硬直して画面を見続けるしかない金縛り状態だった。ただただ圧倒され続ける映画体験はやっぱり貴重だし好きだな。

どのアリアスター作品より好み。比較的グロくないとこも好きだし、最初と最後のシーンが対になっているのも良い。演劇没入シーンはちょっと長く感じたから-2しました。
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