シュールな演出が目立ちますが冒頭から示されている通り母親の存在による萎縮というアリアスターお得意の人間関係の嫌さが描かれていて過去作とシリーズと捉えると面白いかもしれません。なのでみんなヘレディタリー見よう！
大筋は結構シンプル、しかしそれを構成する展開個々が意味する所が難解で「何がどうなっているか」は分かるけど、「なんでそんなことしてるのか」が掴みづらいストーリー運びなのが人を選びます。不安描写の応酬も手垢がついたあるあるでその点の新鮮さは薄く、描かれる悪夢について恐怖を感じるかと言われると微妙。怖すぎて笑うしかない！という強がりを張ることもなく、ポカンと口を開けて見ていた3時間。退屈ではなかったのは間違いないですが、個人的には過去作の方が好み。キャスト陣、要所要所の意外性、魅力多寡なワンショット（予告の数分動画は凄いワクワクさせてもらえました）はとても素晴らしかったです。
