カルダモン

ボーはおそれているのカルダモンのレビュー・感想・評価

ボーはおそれている(2023年製作の映画)
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評価保留。
なにを見せられてるのか
どこに連れて行かれるのか
矢継ぎ早に襲いかかる不安、不穏、不快。
とてもじゃないが理解が追いつかない。
が、そういった気持ちをこそ持ち帰りたい。主人公のボウと共にただただ気が狂いそうな事態に巻き込まれてAfraidを共有する3時間。

父親の一周忌を迎えるにあたり、実家へ帰省することになったボウは出発するその日に寝坊をしてしまう。慌てて支度を済ませようと焦って準備をするが、なにもかもが裏目に出てしまう。玄関を開けた途端に忘れ物に気づき、部屋へ取りに戻った隙に玄関の荷物と家の鍵が盗まれる。アパートの外は治安が悪く、叫び声や騒がしい声がひっきりなしに聞こえてくる。水は出ないわ小銭はないわ部屋は荒らされるわ玄関先で人が死んでるわ、そんな矢先にどうやら実家で待っているはずの母親が死んでしまったと、母の携帯電話に出た見知らぬ配達員が言う。実家に帰らなくてはならないボウは全裸で家を飛び出していく。コントのようにあれよあれよと積み重なっていく負の連鎖。しかしこの映画はそんなものでは済まさない。

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『ヘレディタリー』『ミッドサマー』に続くどこまでも呪いのように切り離すことができない家族の話。還る場所へ還り、すべてが解放、あるいは断絶して幕が落ちる。監督アリ・アスターは人の想いやりや感情をなんだと思っているのか。あまりのことに怒りが湧いてくると同時に笑いも込み上げて、どこにも向かう先のない感情を一体どこにぶちまけたら良いのか。

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余談
映画を見に行く日に私は寝不足だった。一晩中強風が吹き荒れており、加えて隣家が外壁の補修工事の為に足場を組み保護シートで囲っていたおかげで、ただでさえ煩い強風がシートをバサバサと煽るのでほとんど寝ることができなかった。明け方になってようやく眠りに落ちたのだが、大抵そういう時には変な夢を見る。その日見たのは見知らぬ誰かが広い室内で刺されて、悲鳴が響く中たくさんの人が逃げまどうという最悪の夢だった。よりによってそんな悪夢を見た日に悪夢のような映画を観るとは。

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途中寝落ちした瞬間アリ。頑張って耐えてたので数分だと思うんだけど、『オオカミの家』のレオンandコシーニャが担当したアニメーションパートがウロ覚えというのが痛恨。たぶんもう一度見にいくと思うので、もう少し気持ちに整理がついたら色々書くかもしれません。