鹿

ボーはおそれているの鹿のネタバレレビュー・内容・結末

ボーはおそれている(2023年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

結局のところ、母親に支配され、頭を押さえつけられていたボーの末路ということか。かなり稼いでいる母親から金銭的な援助を受けて(たぶん)、離れて生活はしているが、自立している訳ではないボー。とにかく母親が待つ実家に帰りたくないボー。帰ろうとしたが自分が住んでるアパートの鍵を盗まれたりして、帰れないのは不可抗力なんだよ!帰りたくない訳じゃない!と母親に電話で説明するが信じてもらえない。起きたことはウソじゃなくても、帰りたくない本心は母親にはバレバレなのだが。結局母親の死を知らされて、帰らざるを得なくなるのだが、まだまだ無意識(?)に帰りたくないボーの「帰れない口実のための命がけの受難」は続く。全裸ボーがクルマにバーーン跳ねられたところまでは面白かったのだが……。もう、いっそいろんな不条理な出来事によって、母親のところにたどり着けないまま終わっても良かった気がする。たどり着いても着かなくても、この母親によってかけられた呪いからは逃れることができないのだから。
……あとは屋根裏部屋のクリーチャーが秘宝館の陳列物にありそうな仕上がりだったりとか……いや、行ったことないですよ?……終盤にインパクト大のそんなモノを出してきても、三時間は集中力が持たないって言ってるだろう!?ちりばめられたコメディ要素も鹿のツボにははまらなかったし……。
それに何だか背中が痛い……というか、なんか気分が悪い……この映画のせいなのか?アリ・アスターの策略にまんまとはめられているのか!?……痛む背中に手を回すと、袖だけ脱いでそのまま背中に敷いていたコートが長時間の鑑賞に耐えられず、身じろぎした拍子にずれて丸まり、背中を圧迫していたのであった。頼む、せめて二時間半におさめてくれ。
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