このレビューはネタバレを含みます
ヘレディタリー、ミッドサマーで描いていた、「親子や恋人だろうが、別個の人間である限り”気持ちが通じ合う”なんてことはない」問題に、とどめを刺しに来た感じ。
ボーは本当にお母さんに会いに行こうとしていたのに、不運と誤解の連続により、最後は悪人扱いされてあっけなく死亡。突然の絶望エンドにびっくり…。(でも母親サイドから見たら、あの終わり方は正当なんだろうとも思った。)
中盤の劇中劇といい、ラストの裁判?といい、どこからどこまでが現実なのか混乱させる演出に、すごく引き込まれた。キャッチコピーどおり、主人公と一緒に「きがへんになりそうです」と思いながらハラハラしていたら、3時間はあっという間だった。実際何が起きていたのか、という部分は謎だらけだけど、スリラーとしてはこれで大正解なのだと思う。