ゲイリー冨久津

ボーはおそれているのゲイリー冨久津のレビュー・感想・評価

ボーはおそれている(2023年製作の映画)
3.5
アリ・アスター監督
主演はホアキン・フェニックス
怪死した母のもとへ帰省しようとした男が奇想天外な旅に巻き込まれていく姿を描いた。

アリ・アスター監督作は全て観ています。
なので、なんとなく変な映画なんだろうなぁと思っていたので、あぁ、また変な映画作っちゃったなぁ。といった感想。

もうちょっと観客に分かり易くしてくれても良いものの、そこはアリ・アスター。
相変わらず、いま私は何を観せられているのだろう?といったシーンが続く。
そして、今作はちょっと寝ちゃった。

ホアキン・フェニックスも実力派だけど、個人的にちょっと苦手。

映画としては大きく四つのパートに分かれていて、
一つ目のパートはドタバタなブラックコメディで楽しい。
あの界隈の危険さが楽しい。
ダッシュで買い物!
ホアキンだけを狙って襲う災難!
全てが不安に感じる人の観ている世界は、まさにこんな感じかもしれない。

二つ目パートから謎のシチュエーション。
アリ・アスターらしい違和感や不安感はあるけれど、日本人の自分として、どこを楽しんでいいのか?
アメリカ人なら分かる楽しさがあるのかな?
ペンキの色は鮮やかでしたが…。

三つ目パートもさらに謎が深まりました。
劇中劇のセリフを追いながら…😴💤

4つ目パートはラストに向けて、謎が解き明かされていく。
でも意外性は無いので、それ系のやつかといった感じ。
とはいえ、細かいところで予想外の展開もあったりで楽しかった。

そんな行為したら君が危ないんでは…ってそっちかい!とか、
舟に乗ってトンネル抜けて新たに生まれ変わるんかと思いきや違うんかい!とか。

ラストの終わり方も嫌いではない。アリ・アスターらしいカタルシスがある。

セットから小物まで全てにおいてしっかり作り込まれていて、要素が多いので字幕読みながらでは全部楽しめない。
とはいえ、オープニングのシーンからラストのシーンまで観ると、それだけの簡単な話しなのかとも思う。間は悪夢でグッチャグチャだけど…。

にしても家族の呪いとか精神的に不安定な登場人物
違和感と不安感とコメディと優しい笑顔でこっちを見ている人など、アリ・アスターらしさは沢山。

とりあえず、パンフレット読んで理解を深めます。
ゲイリー冨久津

ゲイリー冨久津