アイビーアイ

ボーはおそれているのアイビーアイのレビュー・感想・評価

ボーはおそれている(2023年製作の映画)
3.9
セラピーの一環で作った映画みたいな映画でした。母と息子の話なわけですが、この組み合わせは妙に湿度の高い仕上がりになりがちな気がします。父と息子あるいは娘、母と娘には発生しない湿度があります。血の轍も母と息子だし後半セラピーに突入しますよね。

なんというか、凡百の監督が同じことをやると単に頭の中のカオスをそのまま出力した意味不明な映画になる所を、今作は出力に良い意味で計算を感じるのがイイです。序盤のヤバい人だらけストリートも背景1人1人の動きをしっかり監督が指導してる気がする。

今作は不条理ギャグに不穏を大さじ3杯みたいな作品なのか?これは笑わそうとしてやってるのか?フフフ笑…とか油断してると7:3くらいの頻度で血が冷えるような演出をお見舞いされる感じがとてもイイですよね痺れます。たぶん監督は「人が物に変わったばっかりの時の充血してる白目」フェチだと思う。良い癖をお持ちだ。
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