このレビューはネタバレを含みます
もっとテンポ良くこっちを翻弄してほしい感じはあるけど、共感できたし、笑えるし。
パソコンにゲロ吐いたりいいと思う。
船のシーンも良かった。
水買うシーンのパニック描写リアリティが凄い。他人事のように思えなかった。
話としてのまとまりがあまりないし、ラストに全てが帰結していくようなエネルギーはないから、結局面白いけどヘレディタリーには負けるな、ってなる。
トゥルーマンショーとかコーエン兄弟のシリアスマン思い出した。
ラストで、観客が次々と帰っていくエンドロールの映像で、(自分を投影していた主人公=)自分の人生が消費されていくような恐怖を感じた。
アリ・アスターは狂気を作り出すというより、
人が体験する狂気を再現する監督だと思う。
全くヤバい人とは思わない。
ただ切実に自身の感情を表現している彼を、
Twitterの奴らは「ヤバすぎる狂ってる」みたいなクソ寒い誇張表現で消費して、
俺はそれがどうしても許せない。