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ボーはおそれているのお話探しのレビュー・感想・評価

ボーはおそれている(2023年製作の映画)
2.0
「ミッドサマー」は“古典的なホラー映画の型”があったおかげで楽しめたけど、「ヘレディタリー」は絶賛ムードな世評に対し、実はそこまでノれませんでした…。

なので新作のアナウンスに対しても『来たよ、アリ・アスター!』という期待よりも『…三時間かぁ…』と、身構えてしまったのが正直なところ。



率直な感想としては…



「なんじゃこりゃ!?」の面白みの効力が、自分には最初の30〜40分くらいまでで、それ以降は「作り手に付き合わされてる」感が強くなり、正直キツかったです…。



一幕目は凄く楽しめたんですけどね。

世紀末的に治安のメチャクチャな街・アパートの、それ自体の面白さに加え、『あぁ、これは“この主人公には周囲が・世界がこう見えている”というヤツですね…ですよね? だよね? えっ、マジなの!? 違うの!? えっ、ちょっ、えぇっ!!?w』と、ニューロティックスリラー・コメディとでも言いましょうか、笑っちゃう程にとことん不安を煽ってくる、監督得意の演出が素晴らしかったです。



…ただ二幕目の途中から、“なんじゃこりゃ!?”が目的化しているように感じてしまいまして…。そうなってくると、突飛な出来事はどれも大同小異に思えてしまい、『これ、下手すると実家に結局着かない、とかあり得るんじゃねぇか…?』と、進まないストーリーに対し悪い意味で不安が募りだし、長尺の体感もはっきり苦痛になり始め…



一応四幕目で無事(?)実家には着いて、二つ三つツイストも用意されていたけれど…

離れちゃった気持ちが再び引き寄せられる、までは至らなかったかなぁ…。

ユダヤ教との関連性云々の掘り下げも、意識低い系な自分にはちょっと…。
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