マチルダ

ボーはおそれているのマチルダのネタバレレビュー・内容・結末

ボーはおそれている(2023年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

鑑賞後、気持ちの消化ができぬまま書いてみる。
まずベースとしてあるのはユダヤ人の歴史かな。
故郷(家)を追われ、行く先々で迫害(トラブル)に遭いながら長い時間をかけて約束の地をめざす。
途中、森の孤児たちの劇はなんだろう?ここに限らず水の描写が多い気がするけど、キリスト教的な?ノアの方舟的な??知識がなくてイマイチ分かってないけどなにか意味があるような気がする。
母の家に着いてからはひとつどんでん返しがあり(母生きてる!)、そこからは毒親パート。
母のエキセントリックな面が描かれ、ボーが生きづらい感じになっている一因なのかな、と。
ラストはキリスト教的な世界観なのかな、ボーが最後の審判にかけられ、母サイドによる断罪のもと「Guilty」と判定が下されそのままエンド(ここも水)。

全編をとおして、ボーの幼さが際立つ。個人的には知的ボーダー風味の軽い自閉症を描いているような気も。もしくは癖強い母親の影響でそういう性格が形成されたか。
いずれにせよボーは精神的に幼く他責的で、怒られるのを恐れ、自分で判断できない(どうすればいい?と聞くシーンが複数)。どこまでがリアルでどこからが妄想(被害妄想含む)なのかがやや曖昧というか、ボーの描写はすべて信じられるわけではない、という印象。

難解な部分もあるけど、グロはそこまでなく楽しめ(?)た。願わくばユダヤ人、ユダヤ教、キリスト教の知識がもっとあれば感想も解像度も違っただろうと思うのが残念。
他の人の考察も気になるな~。
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