みるめ

ボーはおそれているのみるめのネタバレレビュー・内容・結末

ボーはおそれている(2023年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

鑑賞当日

「ボーはおそれている」という邦題なのに
作中の字幕は「ボウ」なのが気になりました
そんなとこまでなんで?って思ってしまう
疑い深き人間は楽しめる映画だったと思います笑

母親と不仲ではないし、世間一般的な愛はあるけれど
多少なりとも煩わしさを感じたことがある人なら
いくつか共感できる部分があるのではないでしょうか

最初の方はボーの周りの世界がヤバいと、素直に見てしまっていたけど、すぐにこれはボウが「見えてしまってる」世界なのだと理解
しかし、見えてしまってるだけではなく、本当の世界も混ざってるだろうから、解釈の仕方は無限だなと…

個人的には羊水をイメージさせるような水音が印象的でした
産道を通るような廊下や船のシーンでは
毎回出口(屋根裏部屋や岩の向こう側)に出る時に
「あ!やっとボウは母から解放されて
NEWボウとして産まれるんだ!」
って思わされるのに全然産まれさせてくれなかった…
(あと、屋根裏部屋は産道逆走してる?とも思いました
自分の分身?双子?が居たけど、あれは胎内に残され、実際には生まれなかった子で、ボウ1人だけが生まれたのではと…
序盤では清掃員との取っ組み合いでボウだけ胎内を連想させる浴室から出てるし…)

ちんパパはどうなんでしょうねw
父親に会ったことがないから、種を提供したっていう認識しかないのか、腹上死のイメージが強すぎるのか…
滅多刺しにされてたから、腹上死する家系という洗脳からの解放を意味してるのでしょうか…
なんにせよぺニスが出てくると、エディプスコンプレックスを連想させられます
ボウに関しては、今まで父親という存在がおらず、母親に精神的な去勢をされていたけれど、真実を知ったことにより、自分の男性性=ぺニスと中年になってやっと対峙するというシーンとも考えられるのかも

この映画好き!とはならないけど
考える要素がたくさんあって、ミッドサマー・ヘレディタリー同様のスルメ映画な感じが楽しい(現在進行形)です
みるめ

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