もちもちぽんぽん

ボーはおそれているのもちもちぽんぽんのレビュー・感想・評価

ボーはおそれている(2023年製作の映画)
3.1
今年6作目。
監督の短編「BEAU」を見た時、これの3時間バージョンを作るつもりであると知って、どうかしてるぜ!!って楽しみにしてたやつを、ついにキめた。
観た後、頭フワフワの状態でよく私は無事に帰りましたね。偉い。このふわふわ感、ファンタスティックプラネットを観た後と似ている。

むちゃくちゃに人を選ぶタイプの映画。
個人的には奇想天外なので展開が読めず、そういう意味でも面白かったし、一時停止してこういう事か〜?って考えたい映画ではあるが、「もう1回見たいか?」と問われれば、おーん?まぁまぁそこの茶店で茶ぁしばこうや…と濁したい気分。
ボーの中で現実と妄想の狭間が無い故、与えられる映像で、こうかな…ってこっちが想像しないといかんので、はっきりした作品が好きな人には向かん。

じゃあ「サブスクやらDVDで見れば良いか」ってんなら、ちっこい画面で見るくらいなら行った方が良いように思う。音で攻撃されるのが良いのと、これを3時間自宅で見る方が苦行になる気がする。

苦行って言われてるの見て腹括ってたのだが、実際見たら思ったより楽しく見れた。

前半部分が短編に近く、この世の不安な出来事全部ブチ込みました!な内容が好き。
笑ってる状況ではないのだが、んなアホなな状況と困り果てるボーが面白くて笑ってしまう。不安な顔で全力疾走するホアキンなんであんなオモロイのか。

中盤ちょっとダレるのだが急に、どうした!!!?展開が入るので、出たいほど退屈ってほどではない。ここでフェードアウトしてハッピーエンドなのでは!?が2回くらいある。これが3時間のパワー。
最後スタッフロールに入る流れがオシャレで好き。

以下ネタバレ。
















出産シーンが苦手なので、バチクソ不安スタートを切る。すぐ人を不安にさせるやん監督…笑
出産やら妊婦やら、水や穴をくぐるシーンは産まれる演出かな?
お母さんがいなくなって、洞窟を抜けて新たに生まれ変わるのかなって思ったけど、結局最期まで縛られてるように思ったので、あれはバッドエンドかなと思っている。悲しい。
お母さんの「尽くしたんだから返せ」って気持ちは分かるし、ボーがお母さんの機嫌に振り回されて辛いのも分かるし、じゃあかといってボーは100%善であったのかと言うと疑問…って思わせる映画だったな…。誰が悪いのかと言えば、とりあえず親父は全力で悪い。

知ってはいたが想像以上にペンキのシーンでメンタルを食われたのと、セックスシーンがモザイクすぎたのと、チンが想像の5億倍でかい。
性虐待された意味なんだろうが、ここは笑ってええのか!?笑っちゃったし、なんや!?お前ジーヴスやないか!!!助けて!!!ってなった。
スターシップ好きなんかな監督。

追記
公式で評論家の方の解析が出てたが、自分の想像した事と違って面白かった。
あれは双子の兄弟なのか…?公式設定なのかな?

屋根裏に閉じ込められてたのもホアキンだったが、本音を言いたかったもう1人の自分と、加えてお父さんの事も自分と重ねてるからどっちもホアキン、本音やお父さんに性的虐待された過去ごと屋根裏に閉まってんのかと思ったので、実はお父さんは腹上死はしておらず、普通に生きて死んだか殺されたのかなと思って…お父さんを悪く書いちゃったごめん笑