ガリガリ亭カリカリ

ボーはおそれているのガリガリ亭カリカリのレビュー・感想・評価

ボーはおそれている(2023年製作の映画)
4.5
実写版ヨブ記。ってかアリ・アスターによる『君たちはどう生きるか』みたいな。コーエン兄弟の『シリアスマン』とかブレッソンの『田舎司祭の日記』とか、ユダヤ教のおじさんがひたすら酷い目に遭ってメソメソしながら神の呪縛から逃れられない映画が好きなので満足。もはや観客のために映画を作っていない感じが逆に信頼できる。

失敗作と言われている理由は分かるけれど、"正しく失敗作が撮れる"監督の方が自分は信頼できるので、失敗作=つまらないとは全く思わない。優れた映画監督は必ずちゃんと失敗作を撮れるじゃありませんか。誠実だなぁと思いました。