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ボーはおそれているのJのネタバレレビュー・内容・結末

ボーはおそれている(2023年製作の映画)
4.9

このレビューはネタバレを含みます

最後まで3時間たっぷり楽しめた。全然退屈なんかじゃない。

最初は普通にエンタメとして楽しんでた。
印象としては、普通にめっちゃ面白いなと。画面のどこかしらでアクションがあって、常に惹き付けられた。芸術点高いし、視覚的にも飽きない。カオスとみんなが言っている様々な表現は、全部ボーに起因しているものだし、ちゃんと意味がわかるもの。
中盤くらいまで見て、やっとヨブ記ってこういうことかと思ったりもして、正直あの演劇のシーンはヨブ記を予習していなかったら、「なんだこれ」ってそこで気持ちが離れていってたと思う。

終盤、実家に着いてから色々繋がってきて、死んでいたはずの母が出てきてから、母と子の切っても切り離せない忌まわしい関係が明らかになって、ボーを初めて自分と重ねて観た。それで冒頭から振り返って、ボーのこれまでの行動を頭に巡らせてみると、なんか泣けてきたよ。感情移入しまくったよ。

3時間の懲役、2000円の罰金って感想をTwitterで見た。まあそういうエンタメとして楽しむのももちろん良いし、自分もそのつもりで観に来たけど、言語化しにくい母と子の関係を分かりやすく、そしてここまで恐ろしく映像化してくれるなら、真面目にアリアスターについて行こうと思ったよ。ゲテモノ監督扱いされて終わるのはもったいなすぎる。

ミッドサマーはハマれなかったけど、もっと真面目な目に切り替えて再鑑賞してみようかなとも思えたり。
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