みち

ボーはおそれているのみちのレビュー・感想・評価

ボーはおそれている(2023年製作の映画)
3.8
勘弁してくれ。疲れたよ。
ここはどこで、なにが起きていて、こいつは誰で、なにをやっている?

不穏、不安、不審、不快の通奏低音。
世界のなにもかもが揃いも揃って自分を拒絶するってこういうことか。

グロテスクなトゥルーマン・ショー。

罪悪感と支配と服従と逸脱の爆発。
自分のなかに飛び込んで名前をつける間もなく押し寄せる感情でぐちゃぐちゃにされる主人公と同じ妄想世界を生きる。

母親の剣幕が詩的で強烈だった。アクセントの強い言語ならでは、というか。

笑えないところで笑ってしまう、どうせ崩れるのに平穏を求めてしまう、出たいのに出られない3時間。
みち

みち