皿もげ

映画:フィッシュマンズの皿もげのレビュー・感想・評価

映画:フィッシュマンズ(2021年製作の映画)
3.5
佐藤伸治という人の不在がどれほどまでに大きいことなのか、というのを改めて再確認した。
映画自体はメンバーやエンジニア、マネージャー、母親など身近な人のインタビューと当時の映像を織り交ぜた非常にシンプルなつくり。
佐藤くんの繊細さ、ものづくりに対する思い、孤独、などが浮き彫りになり見ていてとても辛かった。
茂木くんが壊れてしまわないようにfishmansは続いていくのかな?とそんな気がした。
佐藤くんが残したものを守っていく、というより、自分たちが彼から受け取ったものを、小さくすり減らないように続けていく、それは佐藤くんのためじゃなく、各々、自分のためなのだろうと思う。
20年経った今でもみんな彼を想っていて遺された音楽を枯らさないように枯らさないように、大切に育てている。
ある種の呪いだ、と思うし、みんな、彼をまだどうしても、側に留めておきたいのかもしれない、そんなふうに思ったわたしは意地悪かもしれん。
皿もげ

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