うらぬす

呪われた息子の母 ローラのうらぬすのネタバレレビュー・内容・結末

呪われた息子の母 ローラ(2021年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

母親は教科書に載せても良さそうなレベルの典型的な「信頼できない語り手」で、妄想・幻覚ではないかと散々観客に疑わせておいて結局紛れもない現実だったと最後に明かすやり口には既視感もある。だけど、刑事の方も別の意味での「信頼できない語り手」だったという二重の仕込みは普通に面白かった。
何より、暗い赤と緑が中心の照明をバリバリに使って不気味さを演出しながらも、チープにはならない程度の絶妙な塩梅、そして母親が抱えているトラウマや実存的不安を恐怖の表現にうまく取り込めている点で、平均点以上のホラーにはちゃんと仕上がっていたように思う。