このレビューはネタバレを含みます
母親の壮絶な愛情が切々と伝わってくる素晴らしい逃走劇。
本が良いのでしょう。
展開もしっかりとしていて、気が付くとどんどん引き込まれています。
逃走中の町の景色に宗教的なサインが度々みられますが
さほど正統な宗教思想に傾注していないようなので
ライトに受け止めて良い程度のカルト臭が楽しめます。
ラスト、
母が命を懸けて葛藤の末に注いだ全力の愛が全く報われず、
無防備に悪魔の腕に抱かれてしまうデービッドの無邪気さに、腰が抜けたような脱力感がいいです。
まぁ、悪魔の子だから邪気はあるのか(笑)