爆裂BOX

ファイナル・デッド・ツアーの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

3.8
ジュディ達売れないパンクバンド三人組は、ツアーを廻る車を探す途中知り合ったおじさんペックの車に乗せてもらう事に。だが、ペックにはとんでもない秘密があった…というストーリー。
売れないパンクバンドが運転手として共にツアーを廻る事になったおじさんが人喰いモンスターだった!というホラーコメディです。ゲオ先行レンタルで「ファイナル・デッド・ツアー」のタイトルでリリースされてます。まさか「ファイナル・デッド」のタイトルでリリースされるとは…
おじさんペックは深夜0時を周ると白塗りの食人鬼グールに変身して人を食う為、インシュリンの様に鎮静剤と注射器を手放せない設定が面白いです。結局最後まで正体分からなかったな。
ライブハウスのオーナー食ってる所目撃したジュディは当然ドン引きして逃げようと主張するけど、残り二人、マックスとメルは倫理観ゆるゆるなのか「まあ、反省してるし…」とツアーを続行します。
喰われるのがギャラピンハネするライブハウスオーナーや夜中でも爆音でメタルかけるメタラーなどクズばかりなのでそんな心痛まないです。でも、後半明らかになる事実から考えるとそうじゃない人も…
ゴア描写は腸食ったり、背骨付きで首引っこ抜いたり、顔面バットでボコボコにしたり心臓引っこ抜いたりといったことを特殊メイクで表現しているのが嬉しいですね。血糊の量も多いです。
主人公達とペックの珍道中が繰り広げられますが、普段の人間の時はペックが料理の上手い気の良いオッサンなので、彼らが絆を結んでいくのが良いですね。主人公達がライブして誰も見てない中で、ペッグが声かけて客の注意をステージに向けさせてやがて熱狂のライブになるシーンと、その後、それまでペックに距離置いていた主人公ジュディが距離縮めるシーンはほっこりしました。演奏シーンもカッコよかった。
ライブのトリの順番入れ替えられたことを不満に思って妨害しようとしたバンドをペックが殺した後半から次々とある事実が明らかになり。主人公達が不信感覚えて雲行きが怪しくなり、ホラー度が増してきます。それまで人間だった時は優しい気のいいおじさんだったのが、人間の時も怪物的な雰囲気出す所怖かったですね。そこから主人公達が迎える展開もどこに着地するか予想できず楽しかったですね。
一件落着と思わせてからの不穏すぎるラストも好き。あそこで響くのは歓声か、それとも…
コメディ成分は爆笑って程ではないけど、クスクス笑えました。下痢便噴射の汚いシーンもあり。
中々楽しめたホラーコメディ―でした。ゲオ先行レンタルの中では間違いなく当り作品だと思います。