「遊園地で老人が罵られ、大変な目にあう。」
余りにも簡易なあらすじとその異様なポスターで非常に興味をそそる本作。
キリスト教のルーテル教会が年齢差別や高齢者虐待を題材にした教育映画として制作依頼したものだが、その依頼先に選んだのが何故かゾンビ映画、カルト映画の巨匠ジョージ・A・ロメロ監督。案の定、内容の悲惨さを理由にルーテル協会は映画を封印し、2017年の16mmフィルム再発見までお蔵入りとなっていた。
教育映画だからか、描いているテーマは冒頭で丁寧に説明される。そのテーマは非常に正しいものであったが、内容の不条理さはそのテーマを飛び越えてもはやホラーである。
少々退屈な場面はあるが、遊園地での悲壮な老人の姿という他に無いシチュエーションが光る逸品。
