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ブラックボックス:音声分析捜査のmのレビュー・感想・評価

2.0
二転三転するも緻密さのある二転三転ではなく、オチを決めかねた不安定な回り道だったように感じる。あっちに手を出し、こっちに手を出し、「まさか?!」を狙い過ぎている。無駄な枝葉、無駄な演出が多くとっ散らかっている。なのに、犯人らしい人が犯人で驚く要素がない。またラストはフランス的だが大きく的外れしたものだった。力技すぎる。

今作は〈なにか凄いことが起きている!〉を描いた作品であるが、凄いことが監督の自己満になっており観客に伝えるという努力が欠けているように思えた。仕事映画であるが故にプロフェッショナルを描いているが、凄いは凄いがそれが『ギルティ』のように手離して称賛できるようなものではなくかっこつけたものだった。なにか共感できる美しさが欲しかった。

音の映画だけあって音は素晴らしい。
マチュー(ピエール・ニネさん)の神経質な感じが凄くリアルでよかった。

cc/〈音〉だけで真実を暴け!
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