2002年製作。通算5作目。朝靄から始まる本作品は、一見するとを田舎の村での日常生活を捉えている作品のようだ。畑を耕し、木を切って、水を運び、皆でご飯を食べてから仕事をして一日が過ぎていく。しかし、注意深く見つめると、彼らが精神病患者であり、治療の一環として"日常生活"を送っていることが分かる。『Portrait』のような側面も残しつつ、牧歌的で魅力的なドキュメンタリーは再び次の一日が始まることを暗示して円環構造という名の迷宮に観客を取り残し続ける。

他の短編はこちらの記事に収録されています。

セルゲイ・ロズニツァ その短編ドキュメンタリーの全て
https://note.com/knightofodessa/n/n18b941933344

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農村で働く人々のドキュメンタリー。と言ってもホークで藁を持ち上げて馬車に乗せる。と言った類の、農村あるあるな運動しか見ることが出来ない。
我々は既に羊を抱えて雪山を滑り降りる農民(ペレシャン『四季』)や、生ひとつでヤシの木を登る少年(フラハティ『モアナ』)を見てしまっている。

Vladimir Vavilov/Giulio Caccini
《Ave Maria》