ひな鳥ピヨー

彼女が好きなものはのひな鳥ピヨーのレビュー・感想・評価

彼女が好きなものは(2021年製作の映画)
3.8
叶うことがない恋
隠れ蓑でなら結ばれないこともない恋

コウモリって考えると卑屈で悪印象だけど、ペンギンだって立ち位置微妙なのに好かれている

「勃つ好きか、勃たない好きか」
欲望か愛情込みかってなるとわかりやすいのに、複雑になる。
BLが好きであってゲイが好きなわけじゃないって、犬猫好きって言っても食べたいわけじゃないっていうのと同じ気持ちかな。

「私が好きなものはBLであって安藤くんだよ」「僕が好きなものは男であって三浦さんだ」
人間なんだから肉食◯◯ってなっても肉好きってだけで肉しか食べないわけじゃないんだから、LOVEとLIKEが混在してもしていなくてもお互いが納得していたら悩むことでもないのかー。

だが、申告する残酷さと申告しない不誠実さはあると思うから誠さんは微妙だな
恋心も家族愛も満たしてそれでいて奥さんを選びますって、それって思春期を乗り越えて折り合いつけられる大人にまでなれたなら言える思考だが普通に不倫だからねー…

同じ制服着て集団行動やはみ出さないように爪弾きにならないように学生時代の狭い世界だから思うことで成人したらもう少し選択肢も世界も広がって逃げ道できるのに

理解しなきゃダメなのかな?
理解してほしいのかな?
共感したフリのファンタジーみたいに思ったり共感できないって拒絶するよりも、いい意味でのソーシャルディスタンスなノンデリに気をつけての無関心でいたいなと思う。

これって原作が良いのか、監督脚本の伝え方が巧いのか
ものすごくいい作品