正直な感想としてハードルを上げ過ぎたっていうのは自分の中にはある。しかしそれ抜きにしてもめちゃくちゃ良かった。普通にアニメ作品として良作。
単純に、鬼太郎ってこうやって誕生したのか！って分かって納得。
龍賀一族の関係性に何度か多少混乱したけどそれも含めて複雑過ぎず、逆に単純過ぎない展開にどんどん魅入っていく。短くわかりやすく無駄なくまとまっていて見やすかった。
呪われた一族、そして不穏な村。序盤から醸し出されるおどろおどろしい不気味な雰囲気もまた良く、小さい子供が見たら泣くんじゃないかってくらいの程よいホラー仕立ては良い感じのスパイスになっていた。
そして、ゲゲ郎と水木のやり取りがとても良い。最終的にお互いを友と思い合えるような部分にもグッとくる。どちらもめちゃくちゃ男前なので二人揃うとめちゃくちゃ絵になる。2人で酒を呑むシーンは思わず笑みが溢れた。
あと、個人的に声優好きなので声優陣がめちゃくちゃ豪華なのも見どころの一つ。沙代役の種崎敦美さんが最初、種崎さんと分からなかったくらい。ダイともアーニャともまた異なるような声質はお見事。
ゲゲ郎役の関さんと水木役の木内さんもキャラと声がめちゃくちゃ合っていて良かった。
さらに人間の醜さ、嫌らしさがこれでもかってくらい見せつけられてなかなかの胸くそ加減だった。戦後の昭和、そして平成から令和と時代が変わって暮らしが豊かになったからと言って人の心が豊かになるわけじゃないんだな。ラストは良い意味でちょっと切なくしんみりと悲しい気持ちにさせてくれた。時弥くん😢
さらに、それからのエンドロール後のもう一展開は鳥肌が立った。これは今すぐにでも「墓場鬼太郎」が見たい。
