欲を言えば
アニメ「墓場鬼太郎」の画風で観たかったけど…めちゃくちゃ面白い！！
明るくポップな現代の鬼太郎と繋がる本作なのに
世にも水木しげるなゴリゴリの鬼太郎
ゴリゴリの鬼太郎といいつつ、ほぼ鬼太郎は出てこないので
鬼太郎ガチ恋勢（主にAdoちゃん）な方には消化不良になってしまうので悪しからず
本作のメインは
ゲゲ郎こと鬼太郎の父（目玉おやじが目玉のみになる前の姿）と普通の人間の水木
犬神家の一族を思わせる龍賀一族が支配する「哭倉村」を舞台にした殺人事件
もちろん妖怪や幽霊族が登場するので普通のミステリーのような展開にはなりませんが
この閉鎖的な村という舞台を映像のみで不気味さを表現する演出
村人を登場させずとも、村人の気配を感じる描写
お見事です
Youtubeで舞台挨拶のノーカット版を見ましたが
監督のお話が面白く
東映から上映時間の制約がありギリギリまで攻めたお話などなど
裏話が聞きたい方はおすすめです
東映アニメーションは長期の週間アニメを多く手掛けているので
納期やコストに厳密なアニメ作りをしているイメージ
ただそれは技術力が低いわけでなく
アニメを決められた予算で力を入れる配分のバランス感覚が高いということ
本作でも圧倒的な作画で盛り上げるシーンと
低コストに抑えながら演出で見せるシーンのバランスが素晴らしい
回想での戦争シーンの戦場の恐怖感の表現が秀逸で直線的な動きだが、その直線が故の逃げ場のない絶望感がアニメーションならではの描写で東映アニメーションの蓄積された技法を感じる
終始グリグリと動くアニメーション作品ではないが
印象的なシーンが多く、しっかりとした劇場版クオリティ
後味の悪い物語ではあるが
ラストの鬼太郎の存在意義に繋ながる展開として全てがハマる構成
鬼太郎誕生のタイトルに相応しいテーマでした
鬼太郎に詳しくない方でも
本作だけでちゃんと汲み取れる丁寧な描写（決して説明的ではない）
龍賀一族と幽霊族の関係性や
幽霊族を狩り続けてきた裏鬼道との因縁は
本作のみで包括できているので事前知識無しでも楽しめる作品
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▼劇場
チネチッタ
CINE8
▼作品名
【LIVE ZOUND×RGBレーザー】 鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎
▼日時
2023/12/17(日)
10:15～12:05
▼座席番号
G-10
