鬼太郎ビギニングな趣の傑作。
旧軍批判を逃げずにやるし、のんのんばあのことについてもさらっと言及してて感心した。
水木しげる生誕100年記念作品に相応しい出来じゃないかと思う。
作品に漂う厭世観も含めて、水木しげるリスペクトを感じた。
本作のテーマ、「人間は弱く愚かで、この世は生きるに値しないが、我が子がより良い世界で暮らしていけるように精一杯生きたい」という主張には、
「ほんまそれな、分かる～」となった。
こういう厭世観に満ちた作品は大好き。もののけ姫とか、エヴァ旧劇とか、セブンとか。
「この世は希望に溢れてる！」と言われてもピンとこないけど、
「生きることは誠に苦しく辛い。世を呪い、人を呪い、それでも生きたい」とか、
「ヘミングウェイが書いていた。『この世は素晴らしい、戦う価値がある』と。後半は賛成だ」とか言われると、「分かる～」ってなるよね。
鬼太郎はそういう映画だった。
