このレビューはネタバレを含みます
幼少期、鬼太郎のキャラ枕で寝ていた第3期世代です。境港の水木しげる記念館には行ったことがあるのですが、主要妖怪のフォルムと名前を知っているだけでエピソードはほとんど覚えていません。
ゲゲゲの鬼太郎エピソード0に位置付けられる本作。
舞台は人里離れた山間の村。異邦人を歓迎しない閉鎖的な田舎で、村を牛耳る有力者一族の当主が亡くなる。葬儀で開封された遺言状によって私利私欲が交錯する一族間の人間関係が浮き彫りに。そして遺産相続人の変死体が見つかって…というあらすじが完全に横溝正史の世界観でした。
権力を有した老害が未来を搾取し貪るのは、古くはギリシャ神話ぐらいからある古典的な物語。だけど今の時代になってもそれは普遍で、現実ともリンクして通じちゃう事に人間の業の深さってやつをまざまざと感じた。