去年かなり評判が良かった本作が早くもアマプラに!ゲゲゲの鬼太郎の前日譚という内容で、目玉おやじが人間だった頃が描かれる。
驚いたのが、水木という原作者と同名の人物が登場する所だ。彼は勤め先の重要取引先の龍賀家の当主が亡くなり、次期当主とのコネをつくりに田舎の村に向かった。しかし龍賀家の面々が殺され始め、「八つ墓村」など横溝正史的なミステリーが展開される。水木は戦争帰りだったりと、水木しげるの自伝漫画などを上手く取り入れていた。
同時に、ゲゲ朗と言われる幽霊族の生き残りが、妻を探しに村にやってくる。そして、龍賀家が扱うMというヒロポン的な薬の原料を巡り、呪術的な要素や、妖怪などが描かれる。ねずみ小僧もちゃっかり登場する。
かなり練られたストーリーで大人向けも納得だった。しかし、昨今の原作者を取り巻く問題を考えると、問題ありそうな描き方にも見える。
また、ビジュアル面での微妙さも感じた。途中、唐突なバトルシーンだけ絵柄が変わり、動きがダイナミックになるが、他のシーンは違ったり、映画として見るとチグハグさが凄かった。