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⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎のねぎのレビュー・感想・評価

⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)
4.0
甲高い声でお馴染みの目玉の親父の若かりし頃の話。

ひぐらしの声、青い里山、閉鎖された集落、朱い鳥居、冒頭から金田一のような世界観に一気に引き込まれます。

独特のやんわりしたタッチのアニメーションですが、内容は濃く、救いのない悲しみが満ちています。

以下ネタバレ含みます⚠️

最近見た映画の中でも、ダントツで胸糞の悪い悪人、時貞翁。

竜賀製薬秘伝の秘薬”M”
材料はなんと幽霊族の血だという。
ゲゲ郎の妻は囚われたまま時貞に血を抜き続けられるという生き地獄に。
孫の時弥は老いた時貞の身体に代わり、魂の依代、器としてだけの存在で、肉体を乗っ取られる。
沙代は時貞の子を産むために性的虐待を受けていた。

時貞の非道、終戦間近に集団自決を迫る上官の非道、人間の持つ深い闇、救いようのない深い悲しみ世界から産まれたのが鬼太郎なのでした。

最後、呪いを一身に受けたゲゲ郎。
死んだかに思えたが包帯グルグル巻姿になって廃屋から表れる。傍には妻の姿も。
その姿を見て思わず逃げ出す水木。
一度は心を通わせたはずの2人だったのに水木は村での記憶を失っていた(村の毒?呪いのせい?)というのも悲劇です。
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