前半は犬神家の一族で、後半は東映まんがまつりな映画だった。
後半に向けてトーンが普通のジャンプ風アクションになっていく＋敵がチープになっていくので（ラスボス狂骨のビジュアルで笑ってしまった）、できれば冒頭のトーンのまま後半までやってほしかったな〜という気持ち。トーンが昭和映画風と少年漫画風で何回も切り替わるし、それがバチっと馴染んでいないのでギクシャクしてるんだよな…。あと因習村としてのオリジナリティや不穏さが足りないのも残念。
ただ前半の犬神家リスペクトはかなり徹底していて、画角や色彩、光の感じまで再現していて見ていて楽しかった。音楽（川井憲次さん）も雰囲気にあっていて良い。水木役の木内秀信さんの演技もいい。（逆にやっぱり関さんや石田さんや釘宮さんの声はちょっと浮いている印象。これも作品のトンマナが定まってないのが影響してそう。でも思ったより女性向け〜！感はなくてそこはよかった。)
個人的には「あともうちょいでわりといい映画になっただろな」という印象。でもいいところあるし画作りもとってもうまいので（冒頭の社長室の赤の使い方がとても綺麗！）、夏休みアニメとして見る分には十分だなと感じた。
