サマータイムブルース

⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎のサマータイムブルースのレビュー・感想・評価

⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)
4.0
「犬神家の一族」に似てるというのは聞いてたけど、序盤の哭倉(なぐら)村の龍賀一族の遺産争い中に起こる猟奇的な連続殺人事件は、雰囲気そのものでした
子供が見たら泣き出しそうなグロいシーンもあるので注意が必要です
むしろ、大人向けのアニメだなと感じました

主人公は2人
東京の血液銀行から仕事で哭倉村にやって来た水木という青年と、生き別れた妻を探して彷徨い歩くゲゲ郎と呼ばれる青年
ゲゲ郎は鬼太郎のオヤジで間違いないでしょう
昔は高身長のイケメンだったみたいです(笑)
水木は水木しげる先生をイメージしているのかな、だとしたら水木の戦争体験は彼の本当の経験なのかも知れない
戦争のシーンは再三出て来て、相当トラウマになっているのが窺えます
彼が権力や出世を求める根幹となっています

それにしてもなんという終わり方なんだろう
心が締め付けられました、しばらく尾を引きそう
ずっと東京に出たいと願っていた沙代ちゃん、銀座のパーラーでクリームソーダ食べてほしかった
ずっと具合の悪かった時弥くん、辛かっただろうな

鬼太郎と目玉のオヤジにこれだけ壮絶な過去があったなんて想像もしませんでした
もう2人を今までのように軽い気持ちでは見られません
ところで、水木のその後はどうなったんだろう
漫画家になったのかな?

エンドクレジットのシーンで一つ疑問があるんだけど、ミイラがゲゲ郎で、目玉が落ちて目玉オヤジになったなら、なんで生まれて来た鬼太郎の片目がなかったんだ?
誰か教えて!!