このレビューはネタバレを含みます
これがゲ謎か!
なんか僕の観測界隈で少し話題になっていたので目には入っていたがいまいち食指が動かなかったところ、観る機会が訪れた。
正直最近観たアニメ映画の中で一番おもしろい。
ゲゲゲの鬼太郎自体は確か幼稚園頃に夜再放送していたのを観ていた記憶しか無いので、メインのキャラクターとかはわかるけど、細かい設定がどうだったかとかは覚えていない状態。もちろん近年になってリメイクされたバージョンも観てないので、キャラデザと声が令和デビューしすぎてて困惑。
ストーリーはクローズドサークルで一族の次期当主を巡る犬神家的な連続殺人…だと思ってしまったのは僕のミステリー脳のせいで、普通に怨霊とかいう存在を肯定する世界なの忘れてた。
想像よりだいぶおぞましい動機というか…一族の闇と一言でまとめてしまうのも憚られるような凄惨な事情だらけでやばい。
そして水木しげるイズムというか、旧日本軍のしょうもないメンツのために犠牲になった人達と、自分の利益のためにひとの痛みがわからないジジイが重なり合っているのが象徴的だった。
おもしろいけど痛快爽快って感じではない。観終わった後しばらく黙ってしまう系のおもしろさ。