<映画への一言>
愚かな人間共
<良かったこと>
・大人の心に残るメッセージの数々
・分かりやすいストーリー
・リアルな暴力描写
<悪かったこと>
・若干のあっさり感
・戦闘シーンが妙に子供っぽい
<総括>
ゲゲゲの鬼太郎の前哨ということで大きな期待がかかっていたが、期待を裏切らない面白さ満載の作品であった。
鬼太郎の目玉親父ことゲゲ郎の話であるため、全体的には完全に大人向けの作品。
ストーリーは金と欲望に渦巻く社会に揉まれながらも内なる野心が人一倍の水木と、愛する妻を探し続けるゲゲ郎の友情物語であるが、想像を絶する人間の狂気と暴力を露骨に表現されていることが本作1番の魅力である。
美しい描写と汚れた描写が交互に映し出されるため全く飽きない、しかしながら全体的にはダークな内容であり、これまでのゲゲゲの鬼太郎とは程遠いことから、子供よりも大人が楽しめるような作品となっている。
個人的には、この時代ならではの社会全体の思想が今とは全く正反対であり、映画の時代である今から70年余り前の世界と対比するように、社会への価値観や思想がここまで変わることが興味深い。
