このレビューはネタバレを含みます
てっきりロシア語の映画だと思ってたら、ロシア訛りの英語でまずびっくり。
そこに気を取られたせいか、思ったよりがっつりラブストーリーだったせいか、正直うまく感情移入できないまま終わっちゃった...
話が大げさに美化されてなかったのはよかった。
ただ、実話ベースの作品ってことで当時LGBTQ+の人々が抱えてた葛藤とか時代的な要素がもっと深掘りされたドラマを期待してたから、題材のわりにそこが少し表面的で深みに欠ける感じだったのが残念。
特にエンドロール後の意味ありげなカットを見たら、結局どこに焦点を当てたかったのか曖昧になった感じ。
セルゲイは愛と友情の間で、ローマンは家族と本心の間で、安易な”正解”がないからこそ、それぞれ葛藤し続けて。その過程がわりとあっさりしてたからかな。2人とも優柔不断に見えて、そのせいで何も悪くない大尉の妻子を無駄に傷つけて自分たちも悲しむだけの結果になったような印象。
ある意味それが現実だったってことなのかもしれないけど。
もちろんこれは人が歩んだリアルな人生で、危うい状況のなか2人の間に愛情が芽生えて関係が育まれれいく過程や、その決断が周りにどんな影響を与えたのかが重要。
実話としてはリスペクトするけど... どうも作品としてはモヤモヤが残る。自分に知見と恋愛感情があったら感じ方も変わったのかな。