コーエン兄弟作品を観るのは「トゥルー・グリッド」以来2本目。
コレが噂に聞くPTA ‘There Will Be Blood’ とオスカーを争って見事に仕留めた作品か。
淡々としたイカれポンチたちの宴。「擬人化されたシステム」と言う意味でも、画面の重厚感と言う意味でも、心なしか‘There Will Be Blood’に似た趣がある。
正直どう感想をまとめたものか分からないが、敢えて言うならば「善良でまともな老人が時代に振り回され、困惑しながら取り残される」映画であり、「因果関係なく嫌な事や悪はやってくる」映画だろう。
牛の殺し方で人を殺す、車の爆破の仕方等の大喜利は楽しかった。
淡々としている分、ずっと痛そう。
ハビエル・バルデムの淡々とした不気味さ。車のハンドルの持ち方から嫌だ。潔癖なのも輪をかけて気色が悪い。
流石は名匠ロジャー・ディーキンス、撮影と演出が上手過ぎて、子供の時にアクション映画を観ていた時の感覚でビクビクしながら観た。
然し何だあの終わり方は…⁉︎