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ノーカントリーのyumaのレビュー・感想・評価

ノーカントリー(2007年製作の映画)
5.0
 改)原作「血と暴力の国」既読。
 今作はノーベル賞候補コーマック・マッカーシーとコーエン兄弟という巨匠が織り成した作品であり脚本映像共にケチのつけようもない傑作であると恥も気にせず言うことができる。読点を持たない原作のもつ非常に乾いたまさにハードボイルドの表現と何処までも機械的非人間的なコーエン兄弟のカメラ及びその構図はとても相性が良くリドリースコット他の監督とは明確な一線を引いている。また当時存在し得ない携帯電話に同じく存在しない人名シガー、ビルの階数の問答など難解な場面もあるが一方で幼稚園児が見たとしてもただシガーが怖いと感想を述べることができる特異な構図を持つことにも触れなければならない。
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