先が読めない、緊張感が最後の最後まで続くサルベージ。自分が見つけたお宝なのに手元にないのはどうして?から始まる物語。

続きもあれば絶対に見たい。これを見た世の悪党が真剣にやれるかもと考えてしまいそうで怖い。しかし、スペインの文化も一緒に見れて楽しめた。

あっさりしているが、実はすごい事。もっとすごいって言うのを出して欲しかった。

1970年代の雰囲気をお洒落に再現しながらも、しっかりとした脚本で落とす作りに衝撃を受けた。

物語は実際にあった事件を基に全編R＆BのようなOSTが流れる私たちが想像する７０年代の雰囲気を再現しながらケイパー物として進行する。私はこの物語にニューイングランドマフィアのボス、レイモンド・パトリアルカが大きく関わると聞いて鑑賞したが、それを抜きにしてもケイパー物として良作だったと思う。テンポよく仕事の準備が進行し、時折挟まれるロマンスなどストレスを感じることなく見れたので見やすかった。さらに、ただこれに終わらずしっかりと展開を練っているのも好印象。

主演のテオ・ロッシは勿論、チャズ・パルミンテリなど往年のマフィア物俳優が多数出演していたのも個人的にはよかった。彼らの近影が見れるだけでもマフィア映画ファンにとってこの映画は必見だと言える。鑑賞前はあまり期待していなかったが、しっかりとした脚本、プロダクション・デザイン、そしてネイバーフッドに根ざしたキャスティングなど文句なしの良作だった。

おすすめ作品。