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ライダーズ・オブ・ジャスティスのNowLoadingのレビュー・感想・評価

3.4
 本日の一本。

 とてもクセのある一本。新しいネタ探していたらストーリーと評判の良さで取り敢えずレンタル。こういったジャケを見てお金払うレンタルビデオならではの楽しみがある。

 中身は96時間みたいなヤツでしょ?と思ったらオッサン達の喪失と再生の物語であった。列車事故という一つの偶然から事故ではなく事件だと主張するオジサンの証明のために不幸にも母を亡くした父娘を巻き込んで裏で暗躍した(と思われる)マフィアとの壮絶復讐劇が始まる!

 実際はそういった観客の求めている話がズレていき、出てくる人みんなココロの中の何かがポッカリと穴が空いてしまっていた。それが劇中ずっとずっと続く。アクションシーンはむしろそういったヘビーなトピックからのコーヒーブレイクになっている。マッツ・ミケルセン大活躍。観たかったでしょ?じゃ話戻すねって感じ。だからマフィアは悪役というより舞台装置として機能している。

 悪党「ライダーズ・オブ・ジャスティス」を懲らしめるというキッカケで集まった彼らが娘や成行きで助けたウクライナ人との日々の中で実に不器用に自分のうまくいかなかったこと。或いはトラウマと「自分なりに努力してるんだ」というセリフで穴を埋めようとする姿は見ててとても痛々しい。

 僕にもそんな経験はあるのだ。不器用なやり方で周りは要領よくこなす仕事に自分は要領よくできない。(自分語り)みてくれは馬鹿馬鹿しいが彼らから溢れでる演技がはじめはできようもなかった共感力を高めてくれる。

 たまにはこういった外国の映画も少しは鑑賞すると新しい発見がある。「ギルティ」のように面白い評価の高い作品があれば今後も少しだけなら観てみたい。追いかけなければならない作品が多すぎるのでいっつもとはいかなくとも、また偶にはTSUTAYAでも覗いてみようか。
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