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真夜中乙女戦争のAKのレビュー・感想・評価

真夜中乙女戦争(2021年製作の映画)
1.0
脚本も穴だらけ、キャラ造形はステレオタイプ、物語はパクリ、メッセージ性もテーマでさえ借り物。溢れかえるセリフのクリシェ。『ファイトクラブ』の名前出して映画好きを引っ掛けて、顔のいいだけの兄ちゃんを主演に据えて金稼ぎ。最低の映画でしょう。

90年代とゼロ年代を席巻した「セカイ系」の想像力は、僕と君の関係に世界の存在そのものを懸けた。それがこの映画では、東京、それも山手線の内側に引きこもる。「私たちは皆貧乏になった」とエライザは言う。その通りだ。でも、この映画で貧乏なのは、作り手のイマジネーションに他ならない。

映画化に際して参照にすべき小説は『ファイト・クラブ』ではなく『インディビジュアル・プロジェクション』だったし、参照すべき映画も『ファイト・クラブ』じゃなくて『ガメラ3』でしょう。もっとバキバキにスタイリッシュで決まった傑作映画で、黒服の柄本佑を観たかった。

やっぱ「シェイクスピアを読んで何になるんですか」なんて言うやつに何をやらせてもダメ
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