あらは提灯

ブラフマーストラのあらは提灯のネタバレレビュー・内容・結末

ブラフマーストラ(2022年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

インド映画だろうと微妙なものは微妙。

日本で上映されるインド映画では珍しいスーパーヒーロー物のファンタジーアクション。
2月頃から劇場の上映予定に掲載されていたので楽しみに待っていたけれど、微妙という一言に尽きる。

封印された伝説の力を守る人々とそれを我が物とせん邪悪な者たちの争いに巻き込まれた主人公が、自らの運命を知る、という定番のストーリーなのだけど、
長い上映時間、インド映画独特の説明口調と教訓めいたセリフ回し、登場人物…とインド映画のお約束と今作は非常に噛み合わせが悪かった。というか、前半一時間半がよく知りもしない敵からの逃走で終わり、そこから初めて修業というのが単純に構成が悪く感じた。

「封印の宝を守る」という目的のみで最初からラストまで3時間は変化に乏しくダラダラとしていて、インド映画で時折見る主人公とヒロインのイチャイチャを徹底的にフォーカスする(そしてキャラが深まる訳でもない)シナリオがヒーローアクション映画の腰を度々折る。
何回同じようなピンチで愛を確かめ合うねん、と。
悪役がマーベル映画なら一時間で退場しそうな敵幹部その1(とその部下)のみでやり切るのもつらい。

味方は神話時代から受け継ぐ様々な超能力を駆使するインド版アベンジャーズだが、前述の主人公のみに焦点を当てた構成なので師匠以外は掘り下げ一切無しのモブ同然で、PVで目立つ見た目濃い戦士たちはすぐ退場するのがとても惜しい。
本拠地が狙われてるのに古参戦士が度々集合して会議だけしては見習いだけ残して解散×2→ピンチ!って展開になるの謎過ぎる…。

続編があるようなのであえて活躍を抑えたアレコレもあるのかもしれませんが、
構成もシナリオも爽快感に欠けるので2作目も同じ調子だとかなりつらいかも。