池波正太郎原作の時代小説の映画化。昭和世代には懐かしい「必殺仕掛け人」が豊川悦司主演で極上の大人のエンターテイメント時代劇に生まれ変わった。
鍼医者の藤枝梅安には、腕の良い医者という表の顔と、生かしておいてはならない者たちを闇に葬る冷酷な仕掛人という裏の顔があった。
藤枝梅安は言わば日本時代劇のダークヒーロー。
まるで007のような冷徹さと色男ぶりだけれど、日本らしい侘び寂びもあるのがいい。
共演の片岡愛之助、天海祐希も良かった。早乙女太一のチャンバラシーンも迫力があった。
殺伐としたシーンばかりでなく、片岡愛之助演じる友人の彦次郎とのホッコリした食事シーンが多いのも良い。鍋料理とか全てすごく美味しそうだった。
天海祐希演じるおみのとのやりとりはしんみりさせるが、あくまでもクールな梅安も良かった。
エンドロールの後に次回予告映像があった。2部作になっている。次作もとても楽しみだ。
