かなり面白かったです。
原作は未読です。
他の映画を観に行った時にはじめの広告で流れてて気になっていたもの。
期待値も高かったんだけど、満足でした。
話の流れを丁寧に前振りしてくれている。けど、時代劇ならではの言葉(××屋の××、土地の名前)や仕掛人に関する言葉の説明等、丁寧なんだけど、序盤で整理しきれない部分も。
まぁ観ていくとわかるから平気なんだけどね。大人の作品ですね。
豊川悦司はずっとブレずにかっこいいし、片岡愛之助も良い相方。
色んな方のレビューにもあったけど、2人がただご飯を食べているほっこりシーンはきっとみんな大好き。「美味しくて良かったね」って思うよね。
嫌な奴はしっかり嫌な奴。
それがいいと思う。
天海祐希は強くてしたたかで賢い。
こういう映画で出てくる王道の女性像。悪いけど、完全悪とも思えない。
最初の女中が襲われるシーンは声だけ。けどその後女中はそれを受け入れて大きい顔をしてる。
その次の襲われるシーンでお殿様が女中にお酒をこぼされて、手をとって舐めて「俺が怖いか」っていうシーンあるじゃないですか。普通に怖いよ、というかキモいよ。
けどそれって普通にあったことで。
形を変えて今でもあるしね。
一方で早乙女太一みたいに正義感の強い侍も出てくる。こっちは純愛。
早乙女が後半にお殿様の雇われ侍達と争うじゃないですか。はじまる瞬間に、お殿様が料理屋で女と寝てるシーンが挟まるよね。
あれはどんなメッセージなんだろうか。
生と死？善と悪？美と醜？
そんな事を思いました。
あと、菅野美穂を助けてあげるところとか、高畑淳子の明るさとか、良いよね。
次回作も観よう。
