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バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版のtackyのレビュー・感想・評価

2.8
ミステリーとしては、前半で配役と照らし合わせて、直ぐに犯人がわかるので2点ぐらいだが、あくまで主題は「幼児虐待」をテーマとしたドラマである。

蓮壁家の場合、不幸な出来事でそうなったが、世間一般に言われている、連れ子の虐待は今や社会問題となっている。
ただし、描き方はサラッと流しているようでもあり、そこは力を入れて描いて欲しかった。

脇役の広末涼子や渋川清彦が上手いので、主役の探偵コンビが割を食ったか?影が薄かったように思う。
ディーン・フジオカは、飄々としたところがホームズに近いので、まだ良かったが、岩ちゃんは、堅実派のワトスンにはとても見えないし、「ウェディング・ハイ」を観た後だったので、下ネタのイメージがつきまとって、私にはダメだった。

しかも、クライマックスの崩壊のシーンは、何と60年前の「アッシャー家の惨劇」にさえ負けているでは無いか。ロジャー・コーマンの100倍ぐらいの予算をかけて、コレだけとは‥
結局、作品全体に漂う貧相感が、拭えなかったのは残念である。
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